CC56

CC56: 567収束までに達成したい56リスト

Day-45 本レビュー: Search Inside Yourself

本レビューの二冊目: 『Search Inside Yourself』になります。

本の情報

税込 1,881 円くらい

買った理由: 色がカラフルだったから。

どん詰まっているときにこそ完全に刺さる内容だと思います。

内容

この書では、瞑想の種類や具体的な方法、また、それらによって得られる効果が章ごとに分けられて書いてある。 章ごとに扱う内容が大きく変わるときもあるが、ベースとなるのは「マインドフルネス」と呼ばれる心 (脳) のトレーニング方法である。マインドフルネスの中には、ただ椅子に座るだけのものや、歩くだけの方法もあり、マインドフルネスのスペシャリストを目指す人でなくても非常に有用な情報が詰まっている。

瞑想というジャンルだが、スピリチュアルな要素は少なく、むしろ現代の科学的根拠 (心理学、統計など) に基づいた、集中力やEQ (人間性みたいなもの) を向上させる訓練法が書いてある。

マインドフルネスの一つ例を挙げると、焦り・不安・苛立ちなどの、いわゆる負の感情を感じた時、それを無くすことはできないが、受け止め、放置することはでき、放置すればやがてそれらの感情は立ち去る。 再び何度もそれらの感情は湧き戻ってくるが、ひたすら放置し、心を深い海の底にあるような安定した状態で維持する、といったものがある。 実践する具体的な方法は、本に詳しく書いてある。

マインドフルネスでは、自分の身体や思考はあくまで自然発生するものという前提の元、それを使いこなすのは自分自身であり、それを訓練する方法について詳しく書いてある。 つまり、強い感情の発生は完全に無にすることはできないが、感情が発生する前兆をできるだけ早く感じ取り、それを取り除くことで、対処していく訓練。

他には、自分自身の身体の状態に対する認識能力を高める "ボディスキャン" や、自分の思考を短時間紙に書き下し続け表層化させる "ジャーナリング" などの自分自身の観察能力を増すテクニックなども紹介されている。

書の後半では、共感性を高め、対人関係を改善するための方法などが書いてある。

感想

こちらの話になるが、この本にはここ数週間、何度も救われた。 マインドフルネスの概念を知らなければ耐えられなかった物事がいくつもある。

具体的には、3Dプリンタが幾度も故障し、焦燥感や苛立ちを感じても、冷静になって何度もトライし最終的にトラブルの原因がほとんど理解できるようになった。

また他にも、精神的疲労を感じる機会が減り、メンタルの状態が安定する傾向が強まり、タスクに取り組める時間の総量が大幅に増した。

総括すると、章ごとに内容が明確に分かれていて、いわゆる瞑想というジャンルについて知らなくても読みやすく、理解しやすい構成になっていた。

この本の悪い所は、特に見つからなかった。 (翻訳版なのですこし日本語が解釈しにくいかもしれないが、内容に影響はなさそう。)

まだまだ自分は、自身で扱えない情動、特に強い苛立ちや落ち込みをコントロールできるわけではないので、この本に書いてある通りに、まずは自身の感情が発生している状態を認識できるようにし、それらを徐々にコントロール下に置けるようにしたい。 要は日々のトレーニングという話。

知らない人はできるだけ早く読んだほうがいいとさえ思う。 特に、エンジニアや絵を描いたりする創造的な行動頻度が多い人種は、平均的な人間と比べ、物事に行き詰まりストレスを感じる機会が多いはずなので、強く推めたい。

以上

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