学校を復学するにあたって、書類作業が増えてきて思ったのですが、本当に印鑑ってなんのためにあるんでしょうね。 河野太郎さんがブチギレていたように、なんのためにあるのか本当にわからないです。
はんこには未来があるのか、そう考えていたのですが、考えたらいくつかありそうだったのでメモっておきます。
放射性はんこ
放射性物質ではんこを作ろうという話です。これは少し前にTwitterで書きました。
はんことかいう奴、掘る素材をビスマス合金とか鉛合金とかにしたらガンマ線で永久印字できてかなり堅牢な鍵になるのでは
— ピジョン (@hyper_pigeon) 2020年4月12日
(ガンマ線じゃなくてアルファ線でした。)
ビスマスは崩壊する確率が低すぎるので、セシウムあたりの合金とかどうでしょう。 また、朱肉も放射性物質(崩壊する元素)にすることで、炭素年代測定みたいなことをして書類の改ざんをほぼ不可能にすることができます。
要するに、放射線によって書類を分子レベルで破壊して見えない印を押す、という感じです。
ただ、これは半分冗談です。朱肉とかも製造年とかを管理したり、色々小細工が必要なので。 ここまでやらないと物理的なはんこって意味ないよねという皮肉です。
電子はんこ
一方で、電子はんこはまだ救いがあると思いました。
その理由はGANにあります。ディープラーニングちょっとできる人は以下の図を見てください。
さっき思いついたのでちょっと雑ですが、このGANは以下の3つがキモになります。
- 世界共通のジェネレータ
- 個人が覚えているパスワード
- はんこ認証局が持つノイズ
出力されたはんこ画像が「公開鍵」、個人が覚えているパスワードが「秘密鍵」に近い存在だと思います。 出力されたはんこ画像自体をコピーすることは簡単ですが、大本のパスワードは打ち込んだ人しかわかりません。 そして、ノイズも非公開なので、出力からノイズ・パスワードを割り出すのは困難というロジックです。
文字のシリアライズとかエンコード部分に関しては、Unicode+RNNと書きましたが、例えば漢字を部首ごとに分解してエンコードするとか、色々工夫の余地はあると思います。 (2018年のIJICAIで中国人が、漢字を部首ごとに分けてGANで生成する研究とかやっていた気がします。)
ディープラーニングの非線形性を使用して、セキュリティに応用する方法はあまり調べたことがないですが、多分同じことを考えている人はいると思います。 (さすがにはんこでこの仕組を考える人は少ないと思いますが)
これなら、そこそこ現実的にセキュリティを担保しつつはんこという概念を存続できると思います。 そういうわけで、現代で物理的なはんこを作っている方々は、物理的なはんこを作るのをやめてデータセットを作るのを頑張って欲しいです。