ブギーボードとは
一度は触ったことある人が多いと思いますが、名前を知らない人もいると思うので、まずは説明から入ります。
こんな感じの板で、ペン先でなぞると、筆跡がついて色々書ける謎の板です。 自分は、キングジムかどこかのA4サイズのブギーボードを使っています。
クリティカルに強力なアイテムではないけれど、あるとわずかに有利に情報を整えられる機会がある、そんな微妙な存在。
これに関しては、いつか書こうと思いつつ、決定的な点がないのでずっと記事にできませんでした。 とりあえず書いてみることにしましたが。
デメリット
デメリットが致命的なので先に書いておきます。
- 単色。色分けできない
- 表現力がほぼない
- 面積あたりの値段が高い
- 操作を間違って全消しすることがある
- 書ける領域が狭い(iPadなどはデータなので実質無限)
- 部分的修正ができないので、絵を描くのにも向いてない
- 数式を書いていたりすると、消した後必要になったりしたとき微妙
- スマホのスキャン機能などで撮影しにくい(自身は発光せず反射による表現をする・白背景ではない、などの要素が原因)
- 頑丈ではなく、持ち歩きに向いてなさそう(持ち歩くなら紙でいい)
メリット?
良いところも挙げます。微妙に良い…けど大して嬉しくないメリットが多い。
- 瞬間的なワーキングメモリ拡張になる(紙でもいい)
- 軽いし薄いのでかさばりにくい
- 物理的特性
- 書くのに電力を使わない(かなりレアな性質。紙もそうだが)
- 書くものは加圧できるものならなんでも可(先が尖っていれば何でもいい。視界によく入るアップルペンシルをよく使う)
- 何もしないと情報が永久に残る
- 風呂場で使ったことはないがたぶん水にも強い
- 使い捨てる情報と相性がいい
- 問題集の選択肢を選ぶ問題。回答して正誤確認すれば基本的に残す必要がないので、ブーギーボードが適している。ぱっぱと次に行ける。
- 短いスパンのTODO管理
- 書き置き
- ごちゃごちゃした思考をまとめるための、クッションになる
- いい感じにまとまったらNotionなどで清書すればいい
- iPad等と違い画面遷移が一切ないので、ダイレクトに扱えて速く、余計な思考を挟まない
使い方によっては適正が輝く。ただしほとんどの状況で下位互換になりがちです。
(いい使い方を教えてほしい)
スピードと展開力がウリなのかもしれない。
どちらかというと、「書く」ツールというよりは「消す」ツールっぽい気がする。
比較検討
似たような情報整理ツールと比較してみましょう。
(物理・電子ごちゃまぜ)
- Notion
- PCのメモ帳
- iPadのノート系アプリ(自分はNotability)
- ブギーボード
- クロッキー帳
リソース管理という点に置いては、
クロッキー帳 < Notability < PCメモ < Notion < ブギーボード
と、表面以外の情報を持たないブギーボードの圧勝です。 管理しやすくコストが軽いので、気軽に使えます。
情報整理能力に関しては、
ブギーボード < クロッキー帳 < PCメモ < Notability < Notion
ですね。
アイデア出しに関しては、クロッキー、ブギーボード、Notabilityの優劣が状況により逆転すると思います。
Notabilityやクロッキーはページをまたぐと、どこに情報が行ったか探しにくくなる一方、ブギーボードは確実に1枚の範囲に収まるので情報を視覚的に扱いやすいです。
ブギーボードの原理
液晶の一種(コレステリック液晶)がブギーボード内に充填されています。 物理的な圧力をかけると、液晶の方向がバラバラになり、光が反射するようになり書いた文字が見えるようになります。 逆に一瞬電圧をかけると、液晶の配列が戻り、光を通すようになり透明にもどります。
砂鉄がくっつくタイプの文具とは、仕組みは似ているけど原理は異なります。
おわりに
ブーギーボードは、結局使えるのか使えないのかよくわからない立ち位置の文具です。 デメリットとメリットがちょうど同じくらいの微妙なアイテムの紹介になってしまいました。
2-3枚持っていればまた違った使い方ができるのかもしれない。 (2枚以上あれば情報をスワップし続けられる)
あ、無人島に持っていくならアリかもしれない。ペンも石ころで代用可能なので。