CC56

CC56: 567収束までに達成したい56リスト

Day-186 才能と努力に関する考察 2

前回の続きです。

2つめの視点「器ベース」

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この考え方は割と最近思いついたので荒削りな部分が多いです。 運動能力が反映されるスポーツなどの実力や、知識が反映される実力など、交わらないもの同士を比較するのは愚策かもしれませんが、結局は人間同士による能力の比較(比率)なので一緒くたにしてしまっています。

やる内容にも依りますが、概ね数百時間おきに実力が倍々になっていく感覚です。 (ただしこれは後述のリプシッツ性と矛盾します)

器ベースというのは、その人の表面化した能力である「実力」とそれを支える「」が存在し、器に応じて実力が伸びていくルールを具体的にしたものです。

器は一度満タンになったら、器が成長する時間を必要とします(伸ばす能力や年齢にも依存するが、数ヶ月単位)。器が一旦成長したら、再び実力が伸び始める段階に入ります。

器の成長に時間がかかるのは、脳の可塑性の変化に限界速度があるんじゃないかというのが今の自分の仮説です。 脳の可塑性の変化速度に上限がないと、どんどん変な癖が脳に上書きされていってしまうはずです。 これは自然淘汰の結果の防衛機構であり、脳に制御を任せてしまっている生物の限界だと思います。 また、今の僕は、「人間同士の脳のスペック差はそこまで影響が出ない」(ほとんど才能の差がなく経験や環境、気質で決まる)というスタンスであり、可塑性に関してもほとんど差がないと感じています。(たしかにIQの差は人間の能力に反映されますが、それ以上に過去に学ぶ方が大きな差になるので)

器の成長の例を挙げると、バドミントンの場合、素振りもステップも習得せずにいきなりジャンピングスマッシュを打つことができる人はいません。 まずステップを何度も練習し、自然な動作を覚えます。 そして素振りを繰り返すことにより、大量のデータを基にどの筋肉を引っ張りどの筋肉の力を抜くべきかを脳が判断できるようになります。 これらの基礎を繰り返すことで、長期的な手続き型記憶へ動作のインプットを完了することで、ジャンピングスマッシュの器が整います。 器が整うことでやっと本命の練習に取りかかれます。

器の考え方をすると、我々にできることは基本的に、「どの能力の器・実力を伸ばすか」を選択し、ひたすらそれに時間をつぎ込むことです。これが努力の責任となります。

逆に、どうしようもないことは人生の序盤の器の形成であり、それぞれの器の初期状態が才能の責任になります。 ただし、これに関しては、「深層学習」「3Dプリンタ」「クラウド」「IoT」のように人生の序盤には存在しなかった概念などがどんどん今後も現れてくるはずなので、良い意味でいつどんな才能が開花するか全く予測が立ちません。 (例えば、量子コンピュータが普及すれば、量子的な振る舞いは今までのコンピュータと異なるため、量子計算を扱う才能を持つ人とかも現れるはずです。)

器を効率的に伸ばすにはどうすればいいかも考えているのですが、やはりこれはユニバーサルに適用できる「言語能力」・「コミュニケーション能力」を伸ばすのがかなり効率がいいように感じます。人間はどの作業をするときも基本的に人間同士のコミュニケーションを必要とし、言語で情報伝達を行うので。

器のベースでは、器とそれに収まる実力が存在すると仮定し、実力をどう伸ばしていくかという考え方をしています。 結論としてはシンプルに「伸ばしたい能力に対し時間をかける」という内容でした。

もう少し続きます。

器ベースに関する余談

荒唐無稽かもしれない余談をすると、脳波もしくはなんらかの神経伝達のみで言語化していない情報を通信する手段が確立するまでは、言語の支配力が優位に立ち続けるはずです。 それ以降は、「特定の脳波や脳活動をコントロールする才能」みたいなのが才能として認識されると思います。 脳のデコードの試み自体は [Haxby+ 2001][Cox&Savoy 2003] あたりからずっと研究されてきて、2018年にはだいぶいい感じのところまで到達しているので、時間の問題だと思います。おそらく2030-32年あたりには使えるものが出るんじゃないかな。

僕がTwitterでフォローしている人は、3つ4つ以上のスキルをハイレベルで習得している人が多いのですが、おそらくこれは長い年月を掛けてそれぞれ別々にスキルを獲得していったんじゃないかと思います。

前回の記事↓

hyper-pigeon.hatenablog.com